抄録
近年、理科離れが進んでいると言われている小中高校生に、大学での最先端研究の一端に触れ、科学の面白さを実感してもらうため、著者らは、東京工業大学大学祭の研究室公開において体験学習を実施した。本プロジェクトは、(1)自分自身の感覚だけを頼りにバケツに水1kgを測り取る、及び、(2)貼り合わせたガムテープを引き剥がすときに生じる発光を観察する、の2つの実験で構成されており、その概要は既に報告している。本報告では、上記実験テーマのうち、参加者からしばしば学術的な質問があったガムテープ引き剥がし発光『光るガムテープ』の実験について、参加者のリアクションをアンケート結果を通して紹介すると共に、その発生メカニズム及び最先端研究との関係性について述べた。