抄録
多孔質セラミックスは次世代生体内フィルターとしての応用が期待されており、その応用例の一つに、糖尿病治療を目的とした膵島移植用の免疫隔離デバイスが挙げられる。このデバイスの免疫隔離層には、酸素やブドウ糖、インスリンを透過しつつも、免疫系のタンパク質を透過しない機能が求められる。本研究では、多孔質セラミックスを用いて免疫隔離デバイスを構築し、多孔質セラミックスの空隙率または細孔径が物質透過性能及び免疫隔離機能に与える影響を検討することを目的とした。ブドウ糖透過性能評価の結果、空隙率が2倍程度異なるデバイスの拡散係数の差は40倍以上であった。デバイスに癌細胞を入れてin vitro及びin vivo環境における細胞生存率を求めた結果、全ての条件で高い生存率を示した。