日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2011年年会講演予稿集
セッションID: 2P024
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(Bi0.5Na0.5)TiO3強誘電体単結晶における白金不純物の低減と高品質化
*矢内 剣北中 佑樹野口 祐二宮山 勝
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抄録
NaF、Na2CO3-NaF、Na2CO3をBNT-Bi2O3に混合し、高圧酸素(Po2 = 0.9 MPa)下TSSG法によりBNT単結晶を育成した。得られた単結晶を大気中アニール(950℃ 50 h)し、リーク電流(導電率)特性を評価した。また、単結晶のPt混入量を誘導結合プラズマ原子発光分光分析(ICP-AES)により定量した。
fluxにNaFを用いたBNT単結晶はリーク電流が小さく、Na2CO3を含むfluxで育成した結晶は1-2桁大きいリーク電流を示した。また、単結晶中のPt濃度[Pt]が高いほどリーク電流が大きくなった。[Pt]の小さい領域では、導電率はほぼ一定であったことから、Pt以外の不純物またはビスマス空孔がアクセプタとして支配的であると示唆された。一方[Pt]の大きい領域では、導電率が[Pt]1/2に比例していたことから、Tiサイトに置換したPtが支配的なアクセプタであることが示された。NaFを用いた結晶育成により、白金不純物の少ない高品質BNT単結晶を得られることが明らかになった。
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©  日本セラミックス協会 2011
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