抄録
鉄の平面四配位を持つSrFeO2は高圧下で中間スピン転移を起こすことが知られている。今回我々はSrFeO2と関係した構造を持つスピン梯子格子Sr3Fe2O5について高圧実験を行った。その結果、SrFeO2と同様にSr3Fe2O5においてもほぼ同じ圧力で中間スピン転移が起こることを見出した。この結果は鉄の平面四配位における中間スピン転移の普遍性を示している。しかし、構造については変化が見られなかったSrFeO2とは異なり、Sr3Fe2O5ではスピン転移圧の直前で斜方晶I格子から斜方晶A格子への構造相転移が起こることも分かった。この構造相転移は単位格子の体積など結晶構造からの要求に大きく依存していると考えられ、類似の構造を持つ物質についても同様の構造相転移が期待される。