抄録
酸化亜鉛材料は透明かつ導電性を有し、その様々な応用のために構造制御を目的とした研究が数多くなされてきた。本研究では、塩化亜鉛を出発原料として、結晶成長阻害剤および相分離誘起剤として働くポリアクリル酸(PAA)共存下、プロピレンオキシドをゲル化誘起剤として用いることで、亜鉛化合物多孔体をバルク体として直接作製し、その物性を評価した。PAAを加えていない系では、プロピレンオキシド添加により溶液のpHが均一に上昇すると、大きな結晶が析出するが、PAAを加えて結晶成長を抑制しつつ、pH上昇に伴う自発的相分離を引き起こすことで、30 nm程度の大きさの結晶により構成された、整った共連続構造を持つマクロ多孔質ゲルが得られた。