抄録
透光性セラミックスは光学材料等への応用が期待されている。従来、単結晶が用いられているが、形状自由度の高い多結晶体で置き換えることができれば、加工コストの削減が期待でき、さらに組成を制御することも可能なため単結晶を超える特性を期待できる。多結晶で透光性を持たせるためには、十分な緻密化と散乱源となる気孔径をナノサイズに制御することが必須である。その方法として、2段階焼結は有効な方法である。また、閉気孔内を無気体とする真空中焼結も期待できる。これは緻密化と容易な気孔除去を期待できる。本研究では、透光性多結晶セラミックス作製を目的とし、2段階焼結および真空焼結の効果を検討することとした。物質としては屈折率の高いチタン酸ストロンチウムを用いた。