抄録
シンチレータの開発では、高い透明度を有する単結晶に焦点があてられてきた。しかし、近年透明セラミックスの焼結技術の向上によって、セラミックスにおいても高い透明度を得られるようになり、シンチレータへの応用が検討されるようになった。本研究では、SPS (Spark Plasma Sintering)により試料の焼結を行った。SPSでは透明度は真空焼結に劣るが真空焼結法に比べて短時間での試料作製が可能である。しかし、SPSにより作製された透明セラミックスのシンチレーション特性を系統的に評価した例はない。本研究では、セラミックスシンチレータ開発におけるSPSの有用性を調査するために、シンチレータ特性が良く調べられているCe添加YAGおよびYb添加YAGを作製した。