抄録
エンジニアリングセラミックスは構造部材への適用が期待されてきたが、その信頼性は依然として解決すべき課題である。信頼性低下の原因の一つとして、加工や使用中の表面損傷が破壊源となり、セラミックス本来の強度が発現されないことがあげられる。そこで本研究では、表面傷が破壊源とならない新たな表面形態を提案することを目的とした。サンプルの表面形状は予め表面に凸部を形成させて、表面損傷を受持たせる。この部分は引張り応力は負荷されない。すなわち、後天的な表面き裂が破壊源にならない表面にすれば、セラミックス素材本来の強度が発現され、信頼性も向上するはずである。