抄録
La3+をドープしたSrTiO3はSOFCのインターコネクタ材料として注目されている。しかし、インターコネクタに必要な相対密度(94%以上)を達成するには、高温(~1400℃)での焼結工程が必要である。クエン酸ゲル法を用いた合成法は、均一で細かな粒子から成る粉末を合成できるため、比較的低温でも試料の焼結が促進され、高密度な試料の作成が可能である。しかし、クエン酸ゲル法で合成した試料は導電性の低いRP(Ruddlesden-Popper)相の出現が指摘されている[1]。本研究では、試料合成に使用する際に、Ti源としてTAS-FINE((NH4)4[Ti2(C6H4O7)2(O2)2])及びTTIP([(CH3)2CHO]4Ti)を用い、La量や焼成温度などを変化させ、RP相の出現への影響を調べた。