抄録
我々は、Pd薄膜の水素化に伴う光学特性の変化を作動原理とする光検知式水素センサの研究を行ってきた。膜厚が数十nm以上になると、水素化に伴う体積膨張により皺や剥離が発生し、耐久性が低くなるという問題が生じる。これまで、空気中、600℃でのアニールにより、試料の耐久性が向上することを報告した。本研究では、耐久性向上のメカニズムを明らかにするため、膜と基板の接着強度を測定した。その結果、アニール温度が高い程、接着強度が向上することが分かった。600℃でアニールした試料では、十分に高い接着強度が得られたため、皺の発生が抑制され、安定した繰り返し特性を示したと考えられる。