抄録
Ca置換によるSrFeO3の電気的性質の変化について調べた。Sr1-xCaxFeO3-x/2のXRD測定の結果、x=0.27でCa2Fe2O5のピークが現れたことから、SrFeO3に対するCaの固溶限界がx=0.25であることが分かった。x≧0.27のSr1-xCaxFeO3-x/2とCa2Fe2O5のゼーベック係数が、ともに高温になるにつれて大きくなるという点で同じ傾向を示した。またx=x=0.25での電気伝導度は、温度によらず比較的高かった。ゼーベック係数と電気伝導度から算出した出力因子は、300℃におけるx=0.25の値が突出している。以上のことから、固溶限界の前後で電気的性質の傾向にも変化が見られることが分かった。