日本セラミックス協会 年会・秋季シンポジウム 講演予稿集
2012年年会講演予稿集
セッションID: 2L26
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噴霧熱分解法による中空球状リン酸四カルシウム粉体の調製と生体セメントへの応用
*石塚 江梨子梅田 智広武者 芳朗幸田 清一郎板谷 清司
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抄録
本実験では、中空球状リン酸四カルシウム(Ca4(PO4)2O; TTCP) を噴霧熱分解法を用いて作製した。まず噴霧熱分解水溶液はCa/P比が2.00になるよう調製し,600ºCにて噴霧熱分解を行い,粉体を得た。この噴霧熱分解粉体を600ºC10分間仮焼を行った後,空気中で1500ºC3時間加熱処理を行ったところ,TTCPが得られたが、中空球状の形態は保持されていなかった。そこで,合成条件の中で,TTCPの生成には残留水分が特に影響すると判断したことから,雰囲気を残留水分の吸着除去に有効なN2に変えて1200ºC, 3時間加熱したところ,TTCPの単一相が得られ,さらに中空球状の形態を保持していた。この中空球球状TTCPを市販のa-Ca3(PO4)2, CaHPO4およびHApを混合し,練和液を加えてリン酸カルシウム硬化体を作製した。この硬化体を37ºCの疑似体液中に浸漬させたところ,板状のHApの析出が確認された。
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©  日本セラミックス協会 2012
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