抄録
酸化亜鉛は高い紫外線遮蔽効果や透明性を示し、広く化粧品分野において用いられている。また、板状顔料はファンデーションに滑り性などの感触や、塗布時の剥がれやすさ、プレス成型性を向上させるために用いられている。本研究では、ソフト溶液反応を用いて2段階で処理を行うことにより、板状顔料の表面に酸化亜鉛の形態をロッド状および球状に制御した粒子を緻密に表面被覆処理することができた。得られた表面被覆板状顔料は、高い光拡散効果や紫外線遮蔽効果を示した。また、滑り性などの感触についても、原料と同等の性能を示した。