抄録
無容器浮遊法で作製され、優れた高屈折率低分散性を有するLa2O3-Nb2O5ガラスにおいて、酸素の一部をフッ素に置換した場合の物性変化を調べた。xLaF3-(60-x)LaO3/2-40NbO5/2組成のx = 10, 20, 30, 40, 50, 60のうち、x = 30以外においてガラス化に成功した。xの増大に伴い屈折率の減少、アッベ数の増大が見られ、x = 60において屈折率2以上、アッベ数が50を超えるなど優れた高屈折率低分散性を示した。酸素とフッ素の平均モル体積がxの増大に伴い線形減少しており、フッ素添加によって陰イオンの充填度が上がり、屈折率の減少が抑えられたと考えられる。