抄録
加齢に伴い筋肉量は減少し、筋力や身体機能の低下を引き起こす。このような「進行性および全身性の筋肉量および筋力の低下を特徴とする症候群」は「サルコペニア」と定義され、日常生活での活動能力の低下や身体障害の悪化など、高齢者の身体的自立を損なうリスクを高める。このサルコペニアを予防するためには、筋肉量や筋力を維持または改善することが重要である。筋肉量や筋力を維持・改善するためには十分なタンパク質の摂取が重要である。一日におけるタンパク質の摂取は偏りがあり、タンパク質の摂取パターンの違いは筋肉量に影響を与える。そのため、タンパク質の摂取量が十分であっても、摂取タイミングの違いによって筋肉量および筋力への影響は異なる可能性がある。そこで、本稿では、時間栄養学の観点から検討した筋機能低下予防のためのタンパク質の摂取タイミングに関する最近の知見について述べたい。