抄録
食事と睡眠は健康維持に不可欠な生活要素であり、近年、時間栄養学の観点から食事タイミングと睡眠との関連が注目されている。しかし、夕食と就床との時間間隔が睡眠に与える影響については、交絡要因の多さなどから統一した見解は得られていない。本稿では、夕食タイミングとその後の睡眠との関係に関する既存研究を概説するとともに、我々が実施した介入研究の結果を紹介する。女子大学生を対象としたクロスオーバー型試験において、就床1時間前の夕食摂取は就床5時間前と比較して総睡眠時間の短縮、入眠後覚醒時間および睡眠段階移行回数の増加など、睡眠の量および安定性の低下と関連していた。今後は多様な対象集団での検討に加え、概日リズムや代謝調節の観点からの機序解明も求められる。