抄録
症例は76歳男性。閉塞性黄疸にて2003年10月3日入院。US,CTで胆囊壁および上部から肝門部胆管の壁肥厚,さらに膵体尾部の腫大も認めERCP施行。胆管像では上部胆管から肝門部胆管にかけて不整狭窄像を認め,ERBD(7Fr/10cm)挿入し,さらに膵管像では主膵管体部から尾部にかけて不整狭細像を認めた。抗核抗体陽性,IgG高値を認め,膵生検でも線維化と外分泌腺の萎縮がみられ,肝門部胆管狭窄を伴った自己免疫性膵炎と診断し,プレドニン30mg/日より漸減投与を開始した。4週後のERCP像では胆管および主膵管の狭窄は著明に改善し,CT上,膵の腫大も消失し外来フォロー中である。ステロイド剤投与により膵病変とともに速やかに胆管病変も改善していることから,自己免疫に関連した肝門部胆管病変の可能性が高いものと考えられ,膵管と同様な機序で胆管にも硬化性変化がくる可能性があるものと考えられた。