Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
食道入口部異所性胃粘膜島(inlet patch)の頻度に関する検討
熊谷 義也
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2005 年 66 巻 2 号 p. 19-21

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抄録
 上部消化管内視鏡検査の際に,ともすれば食道入口部の観察はおざなりになり,従来いくつかの重要な所見が見逃されてきた。こうした傾向に歯止めをかけるため,入口部の観察を意識して行うように試みた。その結果として,異所性胃粘膜島の頻度について詳しく記録して,検討した。
 2003年2月1日より2004年1月31日までの1年間に当クリニックにおいて行った2,393例の上部消化管内視鏡検査の結果340例の異所性胃粘膜島が発見された。その頻度は14.2%であり,著者が1988年に検索した男4.6%女2.6%,1944年の外山の8%,1995年Uritaらが透明フードを用て調査された成績11%よりさらに高い頻度となった。これは,年々の内視鏡器具の改善進歩によるものと考えられた。Inlet patchは年齢とともに減少し,特に70歳台80歳台では,40歳未満の16.7%に比較すると7.9%と有意に低く,また小さいものが見られないところから,小さいものが炎症により次第に消失するものと考えられた。数,大きさ,局在などについて,検討し,全周性に4cmの長さであり,しかも下部食道は4cmの全周性のバレット食道であった症例について報告した。内視鏡医がそれぞれ自分のInlet patchの頻度を記録することにより,より完璧な上部消化管内視鏡検査が完成するものと考えた。
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© 2005 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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