抄録
【目的】ERCP施行例におけるMRCPとERCPをretrospectiveに比較し,それぞれの適応を検討した。【対象】2003年1月から2005年6月までに施行した総胆管結石(CBDS)109例,悪性疾患29例,膵嚢胞性疾患25例を解析した。【結果】CBDSでERCPを施行した症例はMRCPの有無にかかわらず,完全排石率に有意差がなかった。肝外胆管癌・胆嚢癌では21例中15例で生検ないしIDUSを施行し組織・進展度診断が可能であった。肝門部胆管癌では,ERCP先行で胆管炎を合併した症例があった。MRCPは,IPMN分枝型の嚢胞数・大きさの確認に有用であったが,主膵管型の結節診断には不十分であった。【結語】US,CT等他の画像検査でCBDS,肝外胆管癌・胆嚢癌が疑われた場合,ERCPが第1選択と考えられ,肝門部胆管癌では,まずMRCPを施行し十分情報を得る必要があると考えられた。IPMN分枝型ではMRCP,主膵管型ではERCPが有用と考えられた。