抄録
近年,内視鏡技術の飛躍的な向上に加えて,超音波内視鏡・拡大内視鏡など内視鏡機器の発達に伴い,内視鏡診断・治療への臨床的応用が可能となってきている。NBI(Narrow Band Image)内視鏡システムとは,内視鏡観察光の分光特性を狭帯域特性へ変更することで,粘膜表面の血管や粘膜の微細構造を強調表示することを可能にした技術であり,多くの領域において臨床的有用性が確認されつつある。今回,NBI(Narrow Band Image)内視鏡システムとオリンパス社製内視鏡CHF-B260を用いて胆膵系の観察を施行し,膵胆管疾患に対する診断・治療への臨床的可能性について検討した。NBI内視鏡システムを用いた観察により,胆管癌の表層進展範囲診断,炎症と癌の鑑別,粘液産生性膵管内腫瘍の乳頭状粘膜の進展診断への臨床的可能性が考えられた。今後症例を重ねることによってNBI内視鏡システムの胆膵系の観察において新たな可能性が期待される。