Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
Print ISSN : 1348-9844
ISSN-L : 1348-9844
臨床研究
直腸癌における術中内視鏡の有用性
榎本 俊行, 斉田 芳久, 中村 寧, 中村 陽一, 片桐 美和, 金井 亮太, 高林 一浩, 長尾 さやか, 大辻 絢子, 長尾 二郎, 炭山 嘉伸
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2007 年 71 巻 2 号 p. 39-41

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抄録
 目的 : 大腸癌症例の増加と器械吻合を含めた手術手技の進歩に伴い,直腸癌に対する前方切除術は増加の傾向にあるが,その術後合併症の中で特に出血や縫合不全は患者の術後QOLを低下させるため,その対策が重要となる。今回,大腸手術術中内視鏡の所見と対策,術後合併症の関連について検討したので報告する。対象と方法 : 2006年1月から2007年1月までに当科で経験した直腸癌初回手術症例41例のうち,経肛門的器械吻合が行われた31例を対象とし,全例で腸管切離前と器械吻合後に内視鏡を挿入し腸管内を観察した。結果 : 全例でリークテスト陰性であったが,1例(3.2%)で術中に吻合部のステープルラインが不完全で,一部で粘膜のずれを認めた。その1例もリークテストは陰性であったが,回腸にストーマを造設した。術後9日目にずれを認めた部分で縫合不全を認めたが,保存的に治癒可能であった。それ以外の30例ではステープルラインは完全であり,また,術後合併症は認めなかった。術中に吻合部からの持続する出血は認めず,術後吻合部出血も認めなかった。結語 : 術中内視鏡で吻合部に異常所見を認めた場合には縫合不全のリスクが高く,人工肛門造設などの手技の追加が必要であると考えられた。
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© 2007 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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