Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
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症例
カプセル内視鏡検査が診断に有用であった原因不明の多発性小腸潰瘍の1例
菅原 通子今井 幸紀高谷 広章近山 琢中澤 学渡邊 一弘安藤 さつき水野 芳枝中村 有香齊藤 詠子濱岡 和宏藤盛 健二稲生 実枝中山 伸朗名越 澄子持田 智
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2009 年 74 巻 2 号 p. 84-85

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抄録

 89歳,男性。7カ月間に下血と高度の貧血にて他院に3回入院。上下部消化管内視鏡検査で出血源は不明であった。当院でカプセル内視鏡検査(VCE)を施行し,回腸に3カ所の潰瘍を認めた。ダブルバルーン小腸内視鏡では回腸に潰瘍を伴う螺旋状狭窄を認め,生検では非特異的炎症性変化が観察された。結核菌検査陰性で非ステロイド系抗炎症薬の使用歴はなく,原因不明の多発性小腸潰瘍と診断した。本症例では,VCEがその発見に有用であったことから報告する。

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© 2009 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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