Progress of Digestive Endoscopy
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臨床研究
当院における超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)の経験
吉永 繁高瀧澤 初野中 哲坂本 琢金城 徹多田 和弘松本 美野里小田 一郎後藤田 卓志
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2010 年 77 巻 2 号 p. 44-48

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抄録
【目的】超音波内視鏡下穿刺吸引術(EUS-FNA)は近年消化管粘膜下腫瘍や膵腫瘍の診断,肺癌のstagingなどに用いられているが,いまだ一般的な手技とは言い難い。今回当院におけるEUS-FNAの現状をその有用性について検討し報告する。【対象】当院に導入した2008年4月より2009年11月までに施行したEUS-FNA症例45例。【結果】対象臓器の内訳は膵臓26例,縦隔リンパ節7例,胃4例,腹腔リンパ節,食道がそれぞれ3例,乳頭部,十二指腸がそれぞれ1例であった。全例細胞・組織診目的に施行し,全例穿刺可能であった。全例で試料採取されたが,6例は細胞診のみ行われた。細胞診では45例中31例が,組織診では39例中35例が診断可能で,最終的には45例中41例が診断可能であった。術中に明らかな合併症は認めなかったが,術後に発熱,腫瘍内血腫をそれぞれ1例に認めたが保存的に改善し,その他重篤な合併症は認めなかった。診断可能であった41例中9例に手術が施行され,膵癌と診断された1例において切除標本にて膿瘍と診断された以外は術前診断と同様であった。【結論】EUS-FNAは新規に導入した場合でも安全に施行でき,診断に有用な検査と考えられる。
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© 2010 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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