Progress of Digestive Endoscopy
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症例
横行結腸誤穿刺した胃瘻のカテーテル交換時に工夫を要した1例
今北 智則大平 寛典鈴木 範彦吉田 昌北島 政樹鈴木 裕
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2019 年 94 巻 1 号 p. 45-48

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抄録

症例は73歳,男性.筋萎縮性側索硬化症による嚥下障害に対してIntroducer変法で胃瘻造設後,胃瘻カテーテル交換のため来院された.胃瘻カテーテル交換を経皮的に行った後,レントゲン透視検査でカテーテルチューブが横行結腸に留置されていることが確認された.ペアン鉗子を胃内に挿入後,ガイドワイヤーをペアンに沿わせて胃内に挿入し,シース付ダイレーターを経皮的に胃内に留置した.胃壁固定具を用いて胃・結腸壁固定を行った後,胃瘻カテーテルを再挿入した.患者は交換後2日目に重篤な合併症なく退院した.横行結腸誤穿刺した患者に対して,手技を工夫することで安全に胃瘻カテーテルを交換できた症例を経験した.

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© 2019 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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