Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2187-4999
Print ISSN : 1348-9844
ISSN-L : 1348-9844
原著
大腸憩室出血に対する新規EBLデバイスの使用経験
高須 綾香白鳥 安利池谷 敬髙木 浩一福田 勝之
著者情報
ジャーナル フリー

2020 年 96 巻 1 号 p. 35-39

詳細
抄録

【目的】大腸憩室出血に対するEndoscopic Band Ligation(EBL)は,従来,食道静脈瘤結紮術用の食道EVLデバイス(MD48710 U:Sumitomo Bakelite Co. Ltd)が用いられてきた.2018年8月に同社よりEBLデバイス(MD-48910B,白;MD-48912B,緑;MD-48913B,青;憩室出血に対し薬事承認済)が発売された.今回,新規EBLデバイスを用いた大腸憩室出血の治療成績を報告する.【方法】2018年12月~2019年8月に当院で大腸憩室出血に対して新規デバイスを用いてEBL施行した22症例を後方視的に検討した.主要評価項目として30日以内の早期再出血率,副次評価項目としてEBL手技時間,EBL直後の完全内反率,穿孔等の偶発症を評価した.【結果】早期再出血は4症例(18.2%)で認めた.22症例中EBLバンド装着成功例は20症例(90.9%)であった.EBL手技時間は中央値15.5分,EBL後の完全内反例はEBL装着成功例20症例中15症例(75%)であった.穿孔等の偶発症はみられなかった.【考察】新規EBLデバイスを用いた大腸憩室出血治療は旧EBLよりデバイス早期再出血率が高く,完全内反率が低い傾向にあった.しかし良好な視野が確保でき,スコープへのデバイス装着時の工夫を行うことで,再出血率の改善も期待される.

著者関連情報
© 2020 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
前の記事 次の記事
feedback
Top