消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
症例
食道血管腫に対し内視鏡的治療を行ったblue rubber bleb nevus syndromeの1例
福島 淳一呉屋 朝幸加來 朝王鈴木 昇小井土 昭二郎黒田 豪池田 佐代黒田 琢磨鍋谷 欣市
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1994 年 44 巻 p. 106-109

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抄録

 症例は62歳女性。嚥下時食道に違和感を覚え近医を受診。食道透視にて頚部-胸部上部食道に陰影欠損を認め,上部内視鏡にて上切歯列より18cmに長径約4cmの隆起性病変が認められたため,当科に紹介入院となった。諸検査の結果,食道の腫瘤は血管腫であった。また舌・頸部・外陰部・両足にも血管腫が認められ,本症例はblue rubber bleb nevus syndromeと診断された。食道の血管腫に対し,etanolamine oleateとcyanoacrylateを併用して内視鏡的硬化療法を行った。この方法により血管腫は消失し,良好な結果を得ることができた。Blue rubber bleb nevus syndromeについて本邦報告例66例を集計し,若干の文献的考察を加え報告した。

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© 1994 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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