消化器内視鏡の進歩:Progress of Digestive Endoscopy
Online ISSN : 2189-0021
Print ISSN : 0389-9403
内視鏡の器械と技術
内視鏡下胃粘膜組織酸素分圧測定の研究
花城 実萩原 徹石井 太郎安部 千晶勝田 英介山川 泰利山岡 昭治平間 才智生久山 泰山中 正己
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1994 年 44 巻 p. 39-42

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抄録

 麻酔科,呼吸器領域に用いられていたインターメディカル社製のPO2100生物組織内酸素分圧連続測定装置を内視鏡用に工夫した。本機はポーラログラフィーの原理を利用し,組織中の酸素拡散電流から酸素分圧が算出される。センサー部分を白金など3層構造とし,白金純度を99.9%と増し,針先端を0.2mmと細めた改良により,組織挫滅を少なくし,耐久性の向上と連続的に複数回の測定を可能としたのが特徴である。粘膜血流に影響を与えうるといわれている臭化ブチルスコポラミン静注前後において,雑種犬の胃粘膜血流とともに胃組織酸素分圧を測定した。本剤静注後,胃粘膜血流,組織酸素分圧とも低下傾向を呈したが,ともに有意差は認められなかった。

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© 1994 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
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