1999 年 54 巻 p. 40-42
潰瘍病変の止血法として開発されたヒータープローブ(HPU)法のよい適応と考えられる①F0再発食道静脈瘤,②Vascular ectasia(VE)に対してHPU法を施行し,その有用性について検討した。①RCsign陽性のF0再発食道静脈瘤18例にHPU治療を施行。焼灼後F0静脈瘤は瞬時に消失し,治療後の観察期間(5~16ヵ月)中,静脈瘤からの出血はなかった。RC signの再発を3例に認め,再治療を施行した。②胃のVE10例にHPU治療を施行。VEの止血や消失に有効であった。いずれも問題となる合併症はなく,以上のような非潰瘍病変に対してHPU法は安全で有効な治療法であると考えられた。