胆道系内視鏡診断・治療の成否は，術者の技量はもちろんのこと目的に適した処置具の選択やその使用に際しての容易性，迅速性，確実性に大きく左右される。
今回われわれは，当施設で開発し臨床試用している①細胞診および遺伝子診断用検体の胆汁採取を目的とした先端側孔付ERCPカテーテル，②挿入が困難な標的胆管分枝へのアプローチのためのガイドワイヤー式ブラッシング・カテーテル，③挿入が困難な胆管分枝や十二指腸乳頭へのアプローチのためのガイドワイヤー式バスケット・カテーテル，④総胆管結石の容易な把持を目的とした回転式バスケット・カテーテル，⑤内視鏡的内瘻術用ステント長の客観的選択を目的としたメジャー付ERCPカテーテルの5つの診断・処置具を報告する。
