日本歯周病学会会誌
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調査・報告
多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma ; PRP)と自家骨移植を併用した歯周組織再生療法の評価
冨山 高史岩本 義博吉住 和歌子清水 明美河野 隆幸新井 英雄西村 英紀高柴 正悟
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2007 年 49 巻 1 号 p. 71-76

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抄録

近年,多血小板血漿(PRP)に骨移植材を併用した歯周組織再生療法の有効性が示唆されている。骨移植材には,自家骨,他家骨,異種骨,人工骨があるが,骨伝導能,骨誘導能,骨増殖能すべてを有する自家骨をPRPに併用した歯周組織再生療法に関する臨床報告はない。本研究は,歯周疾患によって生じた垂直性骨欠損部を対象として,PRPと自家骨を併用した歯周組織再生療法の治療効果を評価することを目的とした。歯周基本治療が終了した垂直性骨欠損を有する非喫煙者で,慢性歯周炎患者17名22部位に対してPRPと自家骨を併用した歯周組織再生療法を施行し,術前および術後6ヵ月における臨床所見およびレントゲン線写真を評価した。その結果,プロービング深さ(PD)減少量とクリニカルアタッチメントレベル(CAL)獲得量は,それぞれ3.20±1.28mm,2.52±1.08mmであった。レントゲン写真における評価では,術前の骨欠損程度を100%と規定すると,術後の骨欠損程度は54.4±8.9%であった。すなわち,45.3±9.3% 骨が改善していることがわかった。これらのことから,PRPに自家骨を併用した方法は,歯周組織再生に有効な術式であることが示唆された。

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© 2007 特定非営利活動法人 日本歯周病学会
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