2011 年 53 巻 1 号 p. 40-49
日本歯周病学会は, 喫煙は歯周病の環境因子からみた最大のリスクファクターであるという認識に基づき, 2006年に定めた歯周病分類システムにおいて「喫煙関連歯周炎」を提示した。喫煙が生体に及ぼす影響について情報を整理し, 患者へ提供することは, 歯周治療向上のみならず歯科における禁煙推進のためにも重要である。本論文では, 喫煙が歯周組織や歯周治療の予後に与える影響に関して基礎的および臨床的エビデンスを総括し, 禁煙の効果についても概説する。
日本歯周病学会会誌(日歯周誌)53(1) : 40-49, 2011