抄録
日本歯科大学生命歯学部では学生が研究・調査を実践する「生命歯学探究」を実地している。全科目の中から歯周病学領域に割当られた第二学年学生 7 名に研究についての講義を行った。前期(平成 23年4月〜9月)は,研究テーマを「歯磨剤によるプラーク形成抑制効果について」に決め,化粧品歯磨剤と医薬部外品歯磨剤(CPC 配合)のプラーク形成抑制効果を比較するランダムな比較試験を行った(研究 1)。その結果,2 種類の歯磨剤に効果の差異がみられなかった。後期(平成 23 年 10 月〜平成 24年1月)は,差がでなかった原因について議論を行ったのち,プロトコールを修正し,「洗口剤によるプラーク形成抑制効果について」をテーマとし CPC 配合洗口剤の効果をプラセボと比較するランダム化比較研究を行った(研究 2)。その結果,CPC 配合洗口剤に有意なプラーク抑制効果が観察された。研究 1 の欠点を徹底的に議論する事で,いくつかの改善点が考えだされ,研究の質を向上させる事に成功した結果,研究 2 の結果を得たと考えられる。この経験を生かし将来の歯科医療の質の発展に寄与していく事が望まれる。 日本歯周病学会会誌(日歯周誌)55(4):366-370,2013