日本歯周病学会会誌
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歯肉剥離掻爬手術後の新付着に関する研究 (第5報)
種々の根面操作後の表面構造について
西村 和晃高田 耕平永石 真幸林 正純白井 義英長谷川 善則英保 武志山岡 昭
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1985 年 27 巻 3 号 p. 561-569

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抄録

根面状態が歯肉剥離掻爬手術後の付着に重大な影響を与える事は周知の事実である。本研究は今後の根面処理の一助とするため, 歯周疾患歯ポケット対応根面に種々の操作, 化学薬品の塗布を行い, その表面構造を観察したものである。その結果, セメント質一層掻爬面では内部セメント質の粗造な表面構造が観察された。更に, この面に citric acid 塗布した根面では, root planing 後の citric acid 塗布根面の表面構造とはやや様相は異にするが, セメント質線維の明瞭な裸出が見られるなど, おおむねその脱灰効果は, 根面全体に及んでいるように思われた。

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