日本歯周病学会会誌
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自動口腔清掃装置の試作とその臨床評価
米田 栄吉佐々木 俊明山岸 定雄石川 潤一鈴木 祐平堀内 博
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1986 年 28 巻 1 号 p. 244-251

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抄録

我々は, 身体障害者コロニーや病院施設において使用可能な, 自動口腔清掃装置を試作しその効果を検討した。本装置は, 本体部, 可動アーム部およびその先端につく加振ブラシより成り立っている。ブラシとしてコリス・カーブ歯ブラシ ® を改良し用いた。本学部学生12名および筋ジストロフィー患者17名において, 歯垢染色法によりプラーク除去効果を評価した。学生の3分間使用の結果では使用前2.1から使用後1.3, 筋ジス患者では使用前3.8から使用後2.1になった。本装置は大部分のプラーク除去には有効であったが, 隣接面歯頸部や歯列不正の部位ではプラークが残存した。しかし, 小型で給排水装置を備えているため, 各ベッド間の移動, 口腔内への注水や排唾排水において有用なものであった。

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