日本歯周病学会会誌
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イヌの実験的垂直性骨欠損に施したβ-tricalcium phosphate移植の効果
主として病理組織学的観察を中心として
清水 光雄
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1986 年 28 巻 1 号 p. 79-86

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抄録

犬に人工的に垂直性骨欠損を形成し, その部にβ-tricalcium phosphate (TCP) を填塞し, オキシテトラサイクリン, カルセイン, アリザリンレッドSの3種のラベリング剤で硬組織内時刻描記を行い組織学的に検索した。
TCPを填塞した実験側での石灰化は, 組織学的に対照側より複雑化しており, より長期に継続した。TCPは25週でほぼ完全に吸収され, アンキローシスや, 骨縁下に達する上皮の増殖は観察されなかった。この種の研究は, 歯周病性歯槽骨欠損を形成した実験モデルでの実施が必要である。

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