日本歯周病学会会誌
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辺縁性歯周炎における塩化リゾチーム含有歯磨剤の臨床効果について
前田 勝正鎖守 信弘原 宜興古川 猛士畠山 民子宮武 祥子岩本 恭行長嶺 尚子鄭 有仁橋口 勇赤峰 昭文青野 正男
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1986 年 28 巻 2 号 p. 758-766

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抄録
歯周疾患患者26名に塩化リゾチーム含有歯磨剤を4週間使用させ, その臨床効果について検索し以下の結果を得た。
1) 自覚症状に対する臨床結果では, 塩化リゾチーム含有歯磨剤は, 非含有歯磨剤に比べて2週間後でも臨床症状の改善が強くみとめられた。 この改善効果は特に, 粘稠感, 掻痒感, 及び腫脹感において著明であった。
2) 他覚症状に対する臨床結果では, 塩化リゾチーム含有歯磨剤には口臭に対する強い改善効果がみられたものの, いずれの歯磨剤使用群においても, 強い症状改善効果はみとめられなかった。 しかし4週後の結果では, 塩化リゾチーム含有歯磨剤群において, 多少改善効果がみられ, これは発赤, 腫脹, 排膿, 出血等の炎症症状の改善に基づくものであった。
3) 本剤使用 中, 1例の副作用も認められなかった。
以上の臨床結果より, 塩化リゾチーム含有歯磨剤は, 炎症症状の改善を促すことにより, 歯周疾患の治療を行う上で有用であると考えられる。
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