抄録
塩酸ミノサイクリンの局所投与による歯周病治療法の確立を目的として徐放性基剤の軟膏 (持続性MC軟膏) の効果およびスケーリングと持続性MC軟膏の併用効果を検討した。
持続性MC軟膏を投与し, 投与前, 投与後7日に歯周ポケット内微生物叢の検索を行った。投与後7日には微生物密度, 運動性微生物の構成比率は, 投与前よりも有意に減少した。この減少は溶解性MC軟膏よりも大きく, 長く維持された。
スケーリングの2週間後に持続性MC軟膏を投与し, 1週間毎に微生物検査, 2週間毎に臨床症状検査を行った。スケーリング後2週までは微生物密度が減少するが4週までにはもとにもどる。運動性微生物の構成比率は, スケーリングでは変化しなかった。持続性MC軟膏を投与すると微生物密度および運動性微生物の構成比率が有意に減少し, 投与後2週でもスケーリング前より有意に低い値を示した。臨床症状は実験期間内では変化しなかった。