日本歯周病学会会誌
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電動歯ブラシの効果と適用に関する研究第一報: 病態模型と正常模型における比較
佐藤 香高居 欣治深井 浩一長谷川 明
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1992 年 34 巻 4 号 p. 939-948

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抄録

2種の電動歯ブラシと1種の手用歯ブラシを用いて, 正常模型, および病態模型上におけるプラーク除去効果の比較を行った。
これらの歯ブラシの形態や, 電動, 手用歯ブラシの動きの違いにより, 基本的なプラーク除去能力にどの様な差があるかを知るため, ブラッシングは, 方法や時間を特に規定せず, 最もプラークが除去されたと思われる時点まで行い, 模型上におけるプラーク除去効果の限界を求めた。また, プラーク除去率は歯肉縁部の全周長のうち, プラークが除去された部分の長さを求め, これを百分率で示した。
その結果, 2種の電動歯ブラシ, 手用歯ブラシのプラーク除去効果の限界には差を認めなかった。また, いずれの歯ブラシにおいてもプラーク除去率は正常模型より, 病態模型で低い値を示した。また, プラーク除去率は前歯部より, 臼歯部で低い傾向を示した。

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