1992 年 34 巻 4 号 p. 929-938
本研究は, 代表的な電動歯ブラシ4種と手用歯ブラシ1種のプラーク除去効果とブラッシング圧について比較検討した。実験は, 被験者に本学保存科医局員15名を用い, ブラッシングを行わせ, 前後のプラークのスコアーを測定し, プラーク除去率を算出した。ブラッシング圧は渡辺のブラッシング圧測定装置を一部改良し測定した。また, 術前術後の0'Learyらのプラークスコアーと為害作用などについてのアンケート調査を行い以下の結果を得た。 (1) プラーク除去率は, 各種歯ブラシ間に統計学的に有意差は認められなかった。 (2) ブラッシング圧は, パワーハブラシ (®と) INTERPLAK ®, プロクトレギュラー (®と) INTERPLAK ® 間に, 有意差が認められた (P<0.05) 。 (3) 電動歯ブラシでも, 隣接面のプラーク除去は不十分であった。 (4) 振動型の電動歯ブラシに比べ反転型のほうが歯肉に擦過傷を起こし易かった。