パーソナリティ研究
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原著
大学生のひきこもり傾向とエフォートフル・コントロールの関連における注意バイアスの影響
小橋 亮介
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2019 年 28 巻 2 号 p. 128-139

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抄録

本研究では,ひきこもり傾向とエフォートフル・コントロール(EC),注意バイアスの関連を検討した。大学生100名(男性40名,女性60名)が,ドット・プローブ課題に取り組み,ひきこもり傾向とECを測定する質問紙に回答した。ドット・プローブ課題では,ポジティブ語,ネガティブ語,ニュートラル語の3種類の刺激を用いた。注意バイアス得点として,Engagement scoreとDifficulty to disengage scoreを算出した。性別ごとに調整媒介分析を行った結果,ECとポジティブ刺激への注意がひきこもり傾向を低減することが示された。また,男性においてECが高い場合には,ポジティブ刺激への注意がひきこもり傾向を低減していた。さらに,女性においては,ECが直接ひきこもり傾向と負の関連を持つのと同時に,ポジティブ刺激への注意を介して間接的にひきこもり傾向と負の関連があった。以上から,ポジティブ刺激への注意を促進させることがひきこもり傾向に対する支援に有効である可能性が示唆された。

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© 2019 日本パーソナリティ心理学会
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