2026 年 35 巻 2 号 p. 84-95
本研究の目的は,オックスフォード功利主義尺度の日本語版(Oxford Utilitarianism Scale-Japanese; OUS-JP)を作成し,その信頼性及び妥当性を検討することである。研究1では,442名を対象に調査を実施し,信頼性分析及び因子分析を実施した。研究2では,75名の大学生を対象に再検査信頼性を検討し,級内相関係数を算出した。分析の結果,OUS-JPは原版と同じ2因子構造を示し,一定の信頼性および構成概念妥当性を示した。ただし,「公平な善行」下位尺度の信頼性がやや低い点や因子間相関が比較的高い点には留意が必要である。最後に,本研究で得られた知見と限界点を踏まえ,今後の課題について議論した。