向心加速度の向きを実験で求める方法を工夫した.前回の生徒実験用「向心力測定装置」の回転台の端に鋼球を二個重ねて入れることのできるスターターを取り付け,回転中に鋼球を自由落下させ,鋼球が回転台から飛び去る方向を回転台の下のテーブルに置いた上質紙(カーボン紙を当てる)の上に記録する.二個の鋼球は球の直径を落下するごく微少な時間差を持ってバウンドしながら打ち出された方向へころがってゆく.この方向は打ち出される前に鋼球が運動していた円軌道の接線方向であることが実験からわかる.二個の鋼球の打ち出された方向にそれぞれの速度ベクトルを描き,速度変化の方向を作図で求める.ほぼ円軌道の中心に向いていることが理解できる.