銅やアルミニウム製の金属パイプ中をネオジウム磁石がゆっくり落下する実験は,電磁誘導現象(渦電流)を示す演示実験としてよく知られている。この実験に,落下時間や速さの測定などの量的な扱いを導入し,アルミニウムや銅の電気抵抗という金属の物性の違いや,渦電流の発生と電磁誘導現象への理解を深めさせる実験の開発を試みた。このことは物理チャレンジ2006の実験課題でも提示されているが,装置を単純化し,高等学校の生徒実験として実施できるように工夫を加えた。この結果,生徒が授業の中で容易に測定できる手法を開発することができたので報告をする。