2013 年 61 巻 1 号 p. 12-17
アメリカの物理教育研究の代表的な成果「アクティブ・ラーニング」を用いた新しい物理カリキュラムのひとつ「インタラクティブ・レクチャー・デモンストレーションズ(ILDs)」の日本での活用の可能性について実践的研究を行っている。2009-11年に京都の高校生を対象とした公開講座やいくつかの高校の授業でこれを実践した結果,このプログラムが生徒の概念理解を深める上で効果があることを明らかにしたが,課題として,生徒が問題意識を強く持って積極的に討論するような発問や発言の引き出し方など教師の役割の重要性もまた明らかになった。