物理教育
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光音響効果による温室効果ガスの検証
小川 直久金子 文俊福原 朗子
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2014 年 62 巻 2 号 p. 69-74

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抄録

光音響効果を用いると,簡単な装置によって気体の赤外線吸収を測定できる。この実験教材を通して,地球温暖化の一因とされる温室効果について学習するとともに,実験の背後にある理論の解析を行って,基礎的な物理法則を学ぶことができる。また,この教材は過去の多くの文献にあるような,ガスに赤外線を連続照射して温度上昇を測るといったものとは異なり,入射赤外線強度に周期的時間変化を与えたときに生じるガスの周期的圧力変化の振幅を測るため,外部への熱伝導の効果を軽減することができ,実験室の環境変化の影響を受けずに,再現性ある実験が可能である。

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© 2014 日本物理教育学会
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