哲学
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フッサールの科学論
明珍 昭次
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1956 年 1956 巻 6 号 p. 1-7

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抄録

小論は表題の下に、諸科学の現象学的基礎付けの理論と方法を取扱うことにしたい。
そのために先ず、フッサールがヨーロッパの科学的状況をどのように把握しているか、科学論のイデーがどのようにして形成されてくるかを考察する。次に諸科学の成立している地盤、科学の作業を彼がどのように理解しているかをみて、科学の作業の基本的様式ー科学一般の本質的在り方を世界拘束性として把えることにしたい。次いで科学の基礎付けの方法としての現象学的還元と科学の世界拘束性との問題聯関を跡付けよう。そして最後に、フッサール科学論の問題史的系譜、歴史的位置と意味を概括することにしたい。

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