静脈学
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原著
下肢静脈瘤術後補助療法としての硬化療法の変遷
山本 尚人海野 直樹犬塚 和徳相良 大輔鈴木 実西山 元啓田中 宏樹
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2008 年 19 巻 4 号 p. 213-218

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抄録

当科における静脈瘤手術後補助手段としての硬化療法の変遷について検討した.対象は1998年以降,高位結紮術を行った下肢静脈瘤症例110例164肢である.1998年から2001年の56例88肢を前期群,2002年から2004年の54例76肢を後期群とした.硬化療法施行頻度は前期群51.1%,後期群30.2%で,後期群で有意に少なかった.結紮部位数は,後期群で3.3・1.3カ所,前期群で2.2・1.1カ所で,後期群で有意に多かった.一肢あたりの平均硬化療法施行回数は,後期群では0.4・0.1回,前期群では0.9・1.2回で,前期群でより多くの回数を必要としていた.硬化療法施行症例での一肢あたりの平均使用硬化剤量は,後期群で1.6・1.2ml,前期群で1.9・1.4mlで差はなかった.術後硬化療法施行頻度は減少しているが,依然手術患者の30%程度に必要とされている.

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