静脈学
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総説
  • 八巻 隆
    2024 年 35 巻 2 号 p. 107-112
    発行日: 2024/06/10
    公開日: 2024/06/10
    ジャーナル オープンアクセス

    近赤外分光法は生体透過性の良いという近赤外光の特徴を利用し,特定波長の吸光度とその光の吸収帯の濃度が直線関係にあるというLambert–Beerの法則により,皮下2~3 cmの組織におけるHb濃度を非侵襲的に評価することが可能である.波長700~900 nm領域の近赤外光は生体透過性が高く,生体内に多量に存在する酸化ヘモグロビン(oxygenated hemoglobin: O2Hb)および還元ヘモグロビン(deoxygenated hemoglobin: HHb)の分光スペクトルが異なることを利用して,ヘモグロビン濃度変化を測定することが可能である.これまで慢性静脈疾患(chronic venous diseases: CVD)に対する近赤外分光法(near-infrared spectroscopy: NIRS)を用いた検査は運動時におけるHHbの変化をパラメータとして評価され,O2Hbの変化には注目されてこなかった.一方,YamakiらはO2Hbにも特徴のある変化があることを見出し,2013年にHHbのみならず,O2Hbの相対的変化も加味した,NIRS用いた検査プロトコールを考案した.本稿ではCVDに対するNIRSの応用について言及する.

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