静脈学
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原著
当科における上腕尺側皮静脈転位内シャントの経験
渋谷 慎太郎小野 滋司掛札 敏裕尾原 秀明北川 雄光
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ジャーナル オープンアクセス

2011 年 22 巻 1 号 p. 33-38

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抄録

2006年1月から2010年8月までの56カ月間に24例の上腕尺側皮静脈転位内シャント(transposed brachiobasilic arteriovenous fistula; TBBAVF)を作製した.平均手術時間は90~210分(平均136分)であった.合併症として,上腕の浮腫を全例(100%)に認め,創離解を2例(8%)に認めた.一次開存率は1年89.7%,2年69.0%であり,二次開存率は1年95.7%,2年73.6%であった.TBBAVFは開存率も良好で重篤な合併症も認めず,内シャント作製困難例に対して積極的に試みる価値のある術式である.

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