静脈学
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原著
大伏在静脈本幹のエコーガイド下フォーム硬化療法の有用性について
久米 博子佐藤 彰治藤田 聡子加賀山 知子岩井 武尚
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ジャーナル オープンアクセス

2012 年 23 巻 1 号 p. 1-5

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抄録
大伏在静脈本幹硬化療法の高位結紮を併用する方法,高位結紮をしない方法の両者において,術後1年の経過を報告する.【方法】HL+法48例:高位結紮およびGSV根部を部分切除し,GSV断端から末梢側へ硬化剤を注入した.HL-法43例:下腿のGSV分枝から硬化剤を注入し,エコーでフォームをGSV本幹内,SFJまで誘導した.硬化剤は3%または1%POL:CO2=1 : 3,Tessari法で作製した.術後1,3,6,12カ月後に超音波検査にて経過を追った.【結果】大腿部の閉塞率はHL+法:6カ月後80.4%,12カ月後75.5%,HL-法:6カ月後63.4%,12カ月後52.8%であった.深部静脈血栓症などの有害事象は認めなかった.【結語】フォーム硬化療法は大伏在静脈不全に対する治療として,安全に施行できる.HL-法はHL+法に比べ,閉塞率は劣るが,治療としての有用性が示唆された.
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